<超高齢社会×空間シェアリング>
#8-1国内最大規模!TKPの貸会議室、ホテル宴会場運営は東京ドーム約12個分
世界No.1ブランド「リージャス」のM&Aでフレキシブルオフィスマーケットを牽引
上条 貸会議室No.1企業のTKPさんの、今後のビジョンを教えて下さい。
河野 はい、私どもは時間貸しの貸会議室としてこの事業を始めたわけですけれども、これを今後いろんな形で使えるようにしたいと考えております。
時間貸しだけでなく、月貸しで、もしくは会員制のオフィスとして貸していきたい。貸会議室、レンタルオフィス、シェアオフィス、ワーキングスペースいった形で働く空間も含めて、「フレキシブルオフィス」というのですが、このマーケットをしっかりTKPで引っ張っていきたいと思っております。
山本 ちょうどリージャスのM&Aをされて、リージャスといえば世界一のシェアオフィス企業ですよね。そちらの日本と台湾をM&Aされたということですか。
河野 そうですね。我々TKP は時間貸しの貸会議室から月貸しオフィスと広げてきたのですが、やはりそこに世界No.1のブランド、そしてノウハウを手に入れるともっと違う形でお客様にいろんなレイヤーの商品を提供できると考えまして、リージャスのM&Aを昨年させていただきました。
山本 実はカナミックも地方のオフィスは一部リージャスをお借りしているところがありまして、こちらでも活用させていただいているんですけれども。
河野 どうですか?使ってみて。
山本 リージャスはやっぱりすごく良いですね。スモールスタートもできますし、部屋を変わるということも比較的やらせていただけるということとリージャスの会員になっていると全国のリージャスを使えるんですよね?
河野 そうですね。普通オフィスを借りるとどうしても「執務室以外にもコピーが必要だ」とか、「リフレッシュルームが必要だ」とか、「ソファが必要だ」とか、あとは「受付や秘書機能」だとか、いろいろ雇わなきゃいけないんですよね。リージャスだと一席だけ借りてしまえば共有部として使えるし、受付のスタッフも皆さんの秘書として使えますので。人件費とかいろいろ考えたら、結果的にそこまで高いことはないと思っております。
山本 おっしゃる通りですね。社員からの声も、エリアによっては全部借りているところもあるんですけど、一部リージャスを使わせていただいてるところでいうと、営業に出て帰ってきた時に「おかえりなさい」と言ってもらえるだけでも非常に嬉しいと。コミュニケーションがあることがすごく嬉しいと聞きますし。会議室を借りたり、コーヒーを飲めたりとか、サービスが充実しているというところと、電話を受けてくださると非常にありがたいですね。
河野 そうですね。
山本 なのでシェアオフィスって本当に皆さん活用されていると思うので、当社も活用させていただいて、やっぱり新しい店舗を出しやすくなったというところについてはハードルも下がっていると思います。
河野 人数も、来月からもっと人数を増やしたいとか、臨機応変に対応できますし。とにかく敷金・礼金がいらない。
山本 そうですね。
河野 使う家賃を払っていただければ、それに含まれているところがポイントかなと思います。
山本 今、スタートアップもどんどん生まれてきていますし、大きな企業もいろんなところに支店を出して企業の営業の幅を広げようとしている中で、シェアオフィスってすごく重要ですね。
河野 そうですね。あとその中にも有人の店舗があったり、無人のレンタルオフィスもあったり。
山本 無人のものもあるんですか。
河野 あるんです。オープンオフィスというブランドなんですけど、無人もあってその分料金も安くしたり、お客様の状況に応じて選べるようにしています。会議室もそうなんですよ。時間貸しの、雑居ビルの小さな会議室から、ホテルの宴会場、もしくは新築ビルのキラキラな会議室までTKPは5段階に分けて商品を展開しています。
山本 初めは空いているところを借りていたのを、今は新築もやっていらっしゃるんですね。
河野 そうですね、古いビルをきれいにして使うところから始まったんですけど、やはりホテルの宴会場ですとか、新築のビルでも、いわゆる共有スペースになっているところを、きれいにして。元々きれいですが、もっときれいになりますので。そちらを、外のお客様をお呼びする時にホテルの宴会場代わりに使っていただいたりとか、そういった形のサービスも提供していますね。