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<超高齢社会×丸川珠代>
#7-2東京オリンピックが決まってスポーツ人口は1000万人増えた!これからの運動は医師が処方する?

スポーツ市場 約 15兆円計画!?

(※この対談は2020年1月25日に収録されました)

丸川 是非日本チームの応援もしていただきたいですし、遠くの国からやってきている国も応援していただきたいなと思います。今全国で500近い自治体がホストタウンということで、それぞれ自分たちと交流のある国などを応援する国に決めて、キャンプ地を誘致したり。

山本 素晴らしいですね。日本を挙げてのオリンピックですね。

丸川 そうなんです。オリンピック・パラリンピックはその関係者だけでも、日本人も含めてですけど大体1000万人が東京へやってくるんです。そこにやってくる方が東京だけではなくて、しかも地方のゴールデンルートだけではなくて、そうやってホストタウンになってくれた「相手の国からしたら知らないかもしれない日本のある地方」に足を運んでもらうことで日本の地方の美しさや人の温かさを感じてもらえたら、日本を好きになってくれる人も増えていくし、逆にその外国を自分たちの街で見た子供たちが世界に向かって心を開く、そういう機会にもなると思うんですよね。去年のラグビーワールドカップ、おかげさまで大成功させていただいて。

山本 大成功で、日本中が沸き上がりましたね。

丸川 あのラグビーワールドカップの良かったところは、地方に競技場があって、それを回って予選が行われるっていうことだったんですよね。もう大分県の方は、今までに見たことないぐらい外国人が来たと、開催した地域の方がおっしゃっていまして。そうやって「いきなり自分の住んでいるところに世界がやってくる」っていう体験ができたことは素晴らしいと思います。おかげさまで日本チームが本当に私たちの思いをはるかに上回る活躍をしてくださいました。視聴率も38%とか43%とか。

山本 40%超えまで!?素晴らしいですね。

丸川 そうなんです。最近のテレビは正直もう20%取ったら大騒ぎ。昔の視聴率とちょっと水準が変わってきています。ですので40%を超えたスポーツのイベントがあったのは、いかにスポーツの力が素晴らしいかっていうことの証左だと思います。

山本 各地パブリックビューイングで皆さん集まって、すごく応援が激しかったですね。

丸川 おかげさまで。
オリンピックでも街の中で「コミュニティライブサイト」というところを作っていただけるんですね。いくつかの自治体はもうすでにその予定を公表していらっしゃるんですけれども、少しお祭り広場的な感じで、飲食も出したり、他のイベントもやったりしながら、皆でオリンピックを観ることができる「コミュニティライブサイト」が、皆さんの街にもできるかもしれないので、是非探して行っていただけたらなと思うんです。

山本 スポーツ観戦って、皆で応援する楽しさがすごくありますよね。家でテレビでもいいですし、もちろん直接観に行ってもいいですし、なかなか遠くて(直接)行けない方もそういった「コミュニティライブサイト」で観ていただくとすごく盛り上がりますね。

丸川 ある地域の Jリーグのチームを応援している、地元の映画館を持っている企業がファンサービスで、そのチームのアウェイの試合を映画館で観せる試みをされたんですね。そしたら即座にチケットが売れた、と。もう数分で、試合のチケットが売れてしまうんだと。

山本 ライブ放送で?

丸川 ライブ放送で観られるようにして。それが本当に地域の活性化にもなりますし、スポーツの楽しみ方って自分がやるだけじゃなくて、観ることが楽しみなんだということを広げていくことにもつながるので、素晴らしい試みだと思っています。
そういうスポーツに関連するビジネスを、今までの枠にとらわれないで拡げていくことが、2020年をきっかけにできたらいいなと思っています。
スポーツ基本計画には5.5兆円のスポーツ市場を15兆円まで拡大するという非常に大きな目標を立てています。

山本 さ、3倍ですね!?
オリンピックは種目も多いので、今まで知らなかったこのスポーツがこんなに面白いとか、新しく注目されてその分野にチャレンジする若者が増えたりとか、どんどん増えていきますよね。

丸川 実はこのスポーツ基本計画を立てた時の日本のスポーツ人口と言いますか、週に1回以上スポーツしている人の割合が42%だったんですが、それが一気にこの3年で55%ぐらいまで上がったんです。1000万人は軽くスポーツをする人が増えたと。

山本 3年で1000万人、スポーツする方が増えたんですね。

丸川 これ驚愕ですよね。
なのでオリンピックが終わった翌年の3月を目標に、あと1000万人増やすのが今の政府の目標なんです。

山本 これからさらに1000万人!

丸川 増やしていきたいな、と。
やっぱりスポーツを通じて仲間と一緒にスポーツする喜びであったり、社会参画の機会にしたり、もちろん自分の健康にも役立ちますし、自分の目標を達成する、自分自身のレジリエンス(回復力)、そういうものを強くしていくこともできる。今、日本の中学生がスポーツについては二極化しているのをご存知ですか?

山本 中学生?そうなんですね。

丸川 女子中学生ですと全くスポーツをやらない割合は2割にも達しているんです。

山本 そんなに増えているんですね。

丸川 だからスポーツをすごくよくやる子と、全くやらない子、二極化していて、是非この中学生の段階からスポーツに慣れ親しんで、生涯を通じてスポーツしていただける環境を作りたいと。特に骨粗鬆症、これは女性が特に注意しなくてはいけないのですが、若い頃に運動していると骨密度が十分に上がるんですね。

山本 なるほど。一番初めに骨密度を上げておかないとだんだん落ちていくんですね。

丸川 骨密度って18歳までに大体人生のピークに達するんですけど。

山本 そこで出来上がって、あとはだんだん減っていってしまう、と。

丸川 この18歳までにしっかり栄養を摂って運動をしていただかないと、そのピークが上がらないんです。ですので、健康長寿社会を作るためには中学生から運動していただかないと。

山本 中学生・高校生の運動はすごく大事なんですね。
意外と知らない方が多いかも知れないですね。老後やっぱり後悔してしまいますからね。

丸川 そう、後悔先に立たずで。でも日本の高齢者の皆様って素晴らしいんですよ。すごいデータがあるんですけど。
実は先ほどの55%の目標をすでに達成している世代がひとつだけありまして、それは70代なんですね。

山本 70代!?団塊の世代の方々ということですか。

丸川 そうですね、団塊の手前から団塊世代の皆さんはとっても意識が高くて、75%の方が運動をしていると。

山本 75%の方が、週に1回以上の運動をしていらっしゃる。素晴らしい世代ですね。

丸川 逆に20代30代40代50代までは、お仕事や子育てで忙しいこともあって、残念ながら50%以下なんです。週1回、運動していらっしゃらない方が半分になってしまうということで、やっぱり70代を迎える前にスポーツの習慣を身につけていただくこともとても大切ですし、いわゆる成人病と言われる生活習慣病、この予防あるいは2次予防と言って、一度なったけれどもそれを悪化させないとか、治療をした後それを維持するためには、運動はとても効果がありますので、是非これを拡げていきたいなと思います。

山本 たしかに70代になって運動して、いきなり元気になる訳ではないということですよね。

丸川 やはりベースラインというものがありますからね。

山本 適度にずっと若い頃から運動し続けて、健康維持できるだけの肉体を作っていかないといけないということなんですよね。

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