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<超高齢社会×デザイン>
#1-3人生100年時代のキャリアの使い方

1次情報を持っている人が本当に少ない

山本 あとは、そういったたくさん経験を積んでこられて日本社会を成功に導いてきた年代の方々から、若い世代に対してメッセージというか想いもあればお聞かせください。

坂井 世界中に友達を作ってよ、と言いたいです(笑)

山本 グローバル社会の中で多様性を持って生きていくということが、これから必要であると。

坂井 僕は「1次情報」という言葉を最近使っているんですけど、「1次情報」を持っている人って本当に少ないんですよ。行動自体がユニークじゃない限り「1次情報」は入ってこないんです。だからウェブ上のニュースみたいなのはみんな見ているんです。みんなが見ていることを知っていても意味がない。みんなが知らないこと、しかも自分の足で歩いて見つけること、というのが「1次情報」。

山本 自分の足で稼いで、目で見て、聞いて、感じるということを、もっとやっていく場を増やしていくことが、感性を豊かにしてより良い仕事ができる充実した人生を過ごせる若者になっていくということですね。逆にインターネットの普及があまりにも発展しすぎて、自分で何かを見に行くことが減っている事も危惧されますね。

坂井 ここも気をつけないといけないことは、インターネットで何でもわかると言う人がいますね。実際は5%ぐらいですよね。世界中の知識の中で、ネットの中に存在しているものというのは。僕も1991年前後に3本ぐらい、レギュラーでテレビをやっていたのですが、1995年まではネットはないわけですよ。1995年以降の情報だけが非常に濃い濃度であって、後は非常に薄い濃度でしか情報が存在していない。

山本 最近のものしかないということですね。

坂井 あと、何でもあるわけじゃない。

山本 まだまだ歴史が浅い。昔からの歴史も肌で感じないと、つかめないということですね。

坂井 かつその自分だけの視点で自分だけの体験でゲットした「1次情報」。このユニークさが組み合わされない限り、何か新しいことは生まれないということですね。

山本 あと先ほども少しお話をいただいたんですが、中国のEV 、電子タバコ、luckin coffeeのような喫茶店ビジネスとか、キャッシュレス社会など新しいものがどんどん生まれて、すごいスピードで年間2000店舗作ってしまうようなスピード感が実際中国ではある。日本はそのスピード感を出せる業態というのが今あまりないと思うのですが、どうやったら追いついて行くのかなということも起業家としてやっぱり考えないといけないところだと思っておりまして。

坂井 やっぱり世界中を旅して、世界中に友達を持って、世界中で起きている変化というものを、テレビとかメディアを通してじゃなくて自分の目で見ていく。それによって同じような思考パターン、あるいはそれを超えた思考パターンを見つけることが可能。

山本 若いうちからどんどん世界に出ているということが重要だということですね。

坂井 僕はそれが普通にやるべきことかなと思っているんだよね。特別なことではない。

山本 世界に出ることを怖がらない日本の若者を育成していく事が、これからの日本にとって、特に少子高齢化なので少ない若者をどう育成していくのかは非常に重要な課題だと思うんです。

山本 本当に小さいうちから。

坂井 5歳児にかけましょう(笑)
僕の一番若い友達が16歳なんですよ。会田誠さんというアーティストさんがいるじゃないですか、彼の息子で会田虎次郎という人がいる。今開成にいるんだけど、彼が今作ってるソフトがめちゃくちゃ面白い。あとビットコインも作っていますよ。

山本 仮想通貨(暗号資産)を作っていらっしゃる?

坂井 そういう世代もいいですね。昔はだいたい年上の方が賢くて知識がたくさんあって、年寄りの言うことは正しいというふうになっていたけれど、今は逆ですね。

山本 若者のほうがどんどん新しいものを作っていると。

坂井 若者の方が僕らよりも新しい知識を持っている。そういうことに出会えた時に幸福感を感じますね。

山本 まだまだ日本は全然いけると。

坂井 それと僕自身も学べるというね。

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